日本と韓国の歴史教科書を読む視点 (教科書に書かれなかった戦争PART36)

歴史教育研究会編

2000年6月刊 A5判 354頁 梨の木舎 2,700円

本書は日本の歴史教育研究会と韓国の歴史教科書研究会の間で行われた 「日韓歴史教科薔シンポジウムー歴史研究の動向と歴史教科書の記述」 (1998年6月〜1999年6月)の成果をまとめたものである。
シンポジウムでは、一質して「歴史教科書」にこだわってきた。日本でも韓国でも、歴史教科書はその国の人々の歴史認識に大きな影響を持って いるからである。私たちは、この点に注目し、歴史教科書の内容を共同で 検討することによって、日韓の歴史認識の相互理解を進めようとしてきた。
このシンポジウムの第1の特徴は、検討する教科書を相手側の教科書ではなく、まず自国の教科書としたことである。韓国の自国史教科書(『国 史』)は国定教科書である。それを韓国の研究者が批判的に検討し、その 結果を公表したことはこれまでなかった。このことは韓国内で新聞で報道 されるなど注目を集めた。
第2の特徴は、歴史教科書の記述と歴史研究の成果との関連を追求した ことである。ここでは、教科書に記述されたテーマに限定してはいるが、 さらに日本は検定教科書、韓国は国定教科書という条件のもとではあるが、 研究状況と教科書記述の関連を見極めるために、それまでの研究成果を検 討した。これは今後の研究の手引きにもなるだろうと考えている。
第3の特徴は、中学校や高等学校での実践報告を取り上げたことである。教育現場で教科書をどう使い、生徒は何を学んでいるのか、その結果生徒 はどのような認識を持っているのか、を検討した。
第4の特徴は、両国でほぼ同時に進行し、21世紀に入って実施される、
歴史教育についても検討したことである。 シンポジウムの報告は日本と韓国でほぼ同時に刊行される。本書が日韓 の相互理解をいっそう深める一助になれば幸甚である。(
本書「はじめに」より)

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