韓国・歴史と詩の旅
金 思Y著
2000年12月刊 46判 346頁 明石書店 2,500円

韓民族の詩情というものに初めて触れたときの感動と驚きを、今も鮮明に、そしてなつかしく思い出すことができる。書店で金思Y先生の『韓国・詩とエッセイーの旅』(六興出版 1978年)に出会い、詩編の一行一行に魂を奪われ、幽玄なる田園の風景に心は吸い込まれた。私が大学に入ってまもなくのころのことだった。
そのころは、韓国・朝鮮の文化的伝統や四季折々の暮らし、人びとの情緒や心情などに触れた本は、まだあまり多くなかった。隣国のイメージは、気性の激しい政治的な民族だという先入観で塗り固められていた私にとって、あのとき、金思Y先生の本に巡り逢えたことが、どれほど幸せで貴重な出会いであったか。そのときはよく分からなかったが、いま、その意味を感謝の思いでかみしめている。
その本が、このほど明石書店から復刊されることになった。本書によって、韓国・朝鮮の詩情に導かれた者の一人として、心から嬉しく思う。
(本書「湧きあがる詩編の響---復刊に寄せて」 神谷丹路 より) 

 

 

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