タイ様式(タイスタイル)

前川健一著

2001年3月刊 文庫判 348頁 講談社 695円 品切れ

『私の好きなものは、どうやら「雑」らしい。
 雑談が好きだ。もっとも楽しいのは、ある分野の専門家からさまざまなこぼれ話を聞き出すときだ。本筋の研究テーマよりも、研究を続けているうちにわかってきた雑多な事柄のほうが私にはおもしろい。
 立派な研究よりも、雑学のほうがおもしろい。どんなテーマも、人々の日常生活に引き寄せて考えてみると、ナショナリズム論も熱帯農業も鉄鋼業もおもしろくなる。
 タイ人の日常生活を眺め、雑感を書き綴ったのがこの本である。一応いくつかの章には分けてあるものの、すべてを「雑章」とか「その他」としてもなんの不都合もない種々雑多な話である。』(本書「はじめに 木を見て森を想う」より)
と、語る前川健一氏のタイの雑学ノート。目次を見ていただきたい。よくもこれほど、と思うほど氏の興味は多彩だ。人々の住むところ、衣食住はもとより、その日常生活すべてに渡って興味の対象は尽きることがない。本書では、住、建築にやや重きが置かれている。
本書は「バンコクの容姿」(1998年 講談社)を改題、加筆して再構成されている。

【目次】
巻頭カラー●タイ総天然色雑々図鑑
はじめに 木を見て森を想う
食事
1 タイ料理は辛いか?
2 タイ料理は甘いか?
3 すっぱいものが食べたい
4 大衆食堂と高級料理店
5 料理の本はつまらない
6 台所がない
7 材料選択の自由
8 食べる道具
9 中国人とケーキ
10 料理のタイ風
11 星クマゴ
12 氷の山
13 スルメ
14 電気鍋
15 座卓
衣服
1 制服
2 ジーンズと流行
3 黒服
4 オーダーメイド
5 ブラジャー
6 腰布@ パー・トゥン
7 腰布A パー・ヌン
8 腰布B パー・カーオマー
9 腰布C 新民族服
10 不良の服
11 少数民族の服
交通
1 オートバイとミニスカート
2 運転免許証
3 ナンバープレート
4 手造り自動車と車検
5 トラックの荷台
6 改造トラック
7 バスの運転席
8 渋滞
9 舗装道路
10 亀の背
11 事故のあと
12 におう
13 ドーンムアン空港
14 尾長舟
15 フアラムポーン駅の謎
習慣
1 尻の洗い方
2 オカマ
3 カネで買えぬもの
4 仏暦
5 年代と月日
6 タイ国空想動物園
7 タイ人の英語
8 タイ人の日本語
9 外国人のタイ語
10 看板のタイ文字
11 USa
12 洗濯@ 洗い方
13 洗濯A 干し方
14 儀礼@ 頭の高さ
15 儀礼A 床に座る
16 儀礼B 合掌礼のしくみ
17 スポーツ
18 恋人たちの距離
19 騒音
モノ・場所
1 禁煙マークと禁銃マーク
2 看板と外国人料金
3 不良品
4 困る蛇口
5 机上のトイレットペーパー
6 王宮のゴミ箱
7 お守り
8 テレビ
9 ビデオソフトを入手する
10 ワイセツの限界
11 旅社@ その内部
12 旅社A タンツボの謎
13 ATM
14 美容院
15 蛍光灯
16 トイレ屋
住まい
1 伝統的住宅@ 竹の家
2 伝統的住宅A チークの家
3 ショップハウス@ アーケードの謎
4 ショップハウスA 私のご近所
5 ショップハウスB ショップハウスは何にでもなる
6 現代の住宅構造
7 家相
8 玄関
9 雨どい
10 タウンハウス
11 マンション
12 一戸建ての出世
13 床
14 水圧
15 無用の長物
16 冷蔵庫の椅子
17 冷蔵庫の中
18 洗面器
19 枕
20 便所の地下
建築物
1 建築略史
2 チャクリー宮殿
3 寺院の色
4 ベランダコロニアル建築
5 勝手にやるぞ様式
6 高層ビルの時代
7 第一次ホテルブーム
8 窓
9 列柱様式
10 建築法
11 建築現場
12 足場
13 鉄筋コンクリート
14 脇道
15 洪水対策
16 階段話
17 風水
18 大工道具
コラム
タイ料理はそんなにうまいのか
ポケット付きブラジャー、その後
我が足が舞駄に長くないことに感謝するとき
アジアの尻の洗い方、その後
床の高さ
建築に見る東南アジア各国安宿事情
タイ人とは?
あとがきにかえて
日常を眺めるのがおもしろい
文庫版あとがき
参考文献
解説 導師前川健一の教え 山口文憲

前川健一 著作一覧

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