ヨム河

ニコム・ラーヤワー著 飯島明子訳

2000年7月刊 46判 186頁 段々社 2,100円

東南アジア文学賞受賞作

[訳者あとがき]
 ヨム河はタイ国北部のチェンラー県に源を発し、南へ向かって流れながら、ナーン河、ピン河と合しで、やがてタイ国中央部を貫流する大河チャオプラヤー河となってシャム湾へ流入する。ヨム河の沿岸には十三世紀後半に遡る歴史をもつ古都スコータイ・シーサッチャナーライや宋胡録焼きで知られるサワンカローク等が位置して、この河が古くから重要な交通路であったことをうかがわせる。『ヨム河』(原題『河岸は高い、丸太は重い』)の主人公カムガーイは、父母がヨム河を下って南へ旅する途中で生まれた。幼時からヨム河縁の村で育ち、暮らしたカムガーイの生活は、高く険しい河岸によって形作られる。そしてついにその河岸から落下して命を落とすまで、カムガーイの生涯はずっとヨム河とともにある。
 作者ニコム・ラーヤワー氏の生まれ故郷もスコータイ県のヨム河のほとりである。

 

ホーム